「世界にひとつだけの花」

お釈迦さまは生まれた後、七歩歩いて「天上天下唯我独尊ーてんじょうてんげゆいがどくそん」と天地を指して言われました。これは『自分という存在は、誰にも代わることのできない人間として生まれており、この命のまま尊い』という意味です。

 仏さまから見たこの世界は、いきとしいけるもの全てに素晴らしい個性と価値があり、本来優劣はありません。野に咲く花も、短い夏を生き抜く蝉も、仏さまに頂いたいのちを懸命に生きています。

 こうしたいのちの姿を絵にあらわしたものを「曼荼羅ーまんだら」といいます。

 人気アイドルSMAPの、「世界に一つだけの花」の歌詞に、「僕らは世界に一つだけの花、 一人一人違う種を持つ その花を咲かせることだけに一生懸命になればいい。」とありますが、まさにこのことですね。

 様々な人と出会い、また別れを繰り返していくのが私たちの人生ですが、良く考えるとこれも仏さまのご縁なのでしょう。SMAPもいつかまた再結成して「世界に一つだけの花」を歌ってくれるに違いありません。(良光)

生麦山 龍泉寺

「身は華とともに落ちぬれども、心は香りとともに飛ぶ。」 弘法大師のことばです。仏さまのもとからこの世に生まれ、また仏さまのもとへと、いつか旅立って行く私たち。身体はなくなってしまっても、幸せを願う想いは、いつまでも心から心へと受け継ぐことができるのです…。生麦山龍泉寺は横浜・鶴見の高野山真言宗のお寺です。